三菱電機株式会社は、国内を代表する総合電機メーカーとして家電をはじめ情報通信システムなどの様々な事業を展開しています。主な事業は重電システム・産業メカトロニクス・情報通信システム・電子デバイス・家庭電器となっています。ここでは、三菱電機株式会社の具体的な事業内容や取り組みなどをご紹介していきましょう。
三菱電機株式会社の概要
1921年、三菱電機株式会社は三菱重工業から分離独立して設立された総合電機メーカーです。三菱電機グループの中核企業として、家電・重電・人工衛星など、あらゆる分野の製造・販売を手掛けています。企業理念は技術・サービス・想像力の向上を図り、活力やゆとりのある社会実現を目指すこととなっています。三菱グループに携わる従業員全員が良いものを作り出そうとする目標を持っていることも特徴です。
また、三菱電機株式会社は「グローバル環境先進企業」として成長しようと取り組んでいます。グローバル環境先進企業とは、豊かな社会の実現に貢献する企業のことで、「環境ビジョン2021」に基づいて世界で暮らす人間と生物が共存できる社会の実現を目指しています。環境ビジョン2021では、低炭素社会・循環型社会・生物多様性保全を掲げ、環境問題・資源・エネルギー問題の解決が課題です。
三菱電機株式会社は、資材調達・生産・物流など全てにおいて環境負荷の低減に取り組んでいるのです。事業展開は国内のみならず海外でも進めており、現在は中国・北米・アジア、オセアニア・欧州・アフリカ・南米などの39ヶ国において関連会社を立ち上げています。企業全体の売上高では、海外での売上も大きく貢献していると言われています。
事業内容
冒頭でもご紹介したように、三菱電機株式会社の事業内容は主に重電システム、産業メカトロニクス、情報通信システム、電子デバイス、家庭電器の5つです。では、事業内容を具体的に紹介していきましょう。
重電システム
重電システムは、エスカレーター・エレベーター・タービン発電機・遮断機・ビル管理システムなどの製品を扱っています。様々な場面において環境負荷の少ない製品を製造しているのが特徴で、三菱電機株式会社の主軸となる事業の1つです。ビル・産業・公共・エネルギー・交通などで必要となる製品を扱っており、安全性・経済性などの利便性や省エネに貢献しようと取り組んでいます。
産業メカトロニクス
ビルや産業で活用できる製造装置・産業用ロボットシステム・配線用遮断器・放電加工機のほか、自動車用機器である電動パワーステアリング用モーター・コントローラー・カーナビなどを扱っています。電力システムや自動車機器などは技術力も高く、三菱グループの貴重な成長戦略となっています。
情報通信システム
情報通信システムは、無線通信機器・ネットワークセキュリティシステムなどを扱っています。宇宙システム関連も手掛けており、JAXAのきく8号を基にして「DS2000」という標準衛生プラットフォームを開発しています。DS2000は、国内はもちろん海外でも採用されており、衛星の軌道上では10基程が稼働していることも特徴です。
電子デバイス
スマートフォンやタブレット、PCなどが急速に普及した時代には、半導体や電子デバイスが必要不可欠です。電子デバイス事業では、半導体・液晶モジュール・高周波デバイスなどの製造を手掛けています。中でもデジタルサイネージやエスカレーター・エレベーターなどで活用可能な曲面カラーの液晶モジュールは、量産化技術を確立し受注開始しています。
家庭電器
家庭電器は、一般家庭でも使用されるエアコンや液晶テレビといった家電製品を扱っている事業です。近年は再生エネルギーが注目されるようになっていますが、三菱電機株式会社は住宅用設備として太陽光発電システムも製造しました。家電や電気自動車などエネルギーを有効活用できるため、省エネな住宅環境にすることが可能です。
また、家電製品には様々な混合プラスチックがあります。三菱電機株式会社では、その中からポリプロピレン・ポリスチレン・アクリロニトリロブタジェンスチレンなど3種類の素材を自動選別する技術を開発しています。これらは家電製品で多く使用される素材であるため、自社製品の再利用する家電リサイクルを進めているのです。三菱電機株式会社と言うと、家電製品であるエアコンや液晶テレビ・冷蔵庫などを想像する方も多いでしょう。しかし、そういった家庭電器事業の他にも、重電システムや宇宙関連に至るまで幅広い分野に取り組んでいるのです。
まとめ
今回は、三菱電機株式会社の概要や取り組み、事業内容についてご紹介してきました。三菱電機株式会社は、家電製品から人工衛星まで、幅広い分野において事業を展開しています。より良いものを生み出すために努力するだけでなく、グローバル環境先進企業として環境問題やエネルギー問題などの課題にも取り組んでいます。これまでの実績や技術力を活かして、今後も成長していくでしょう。
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