三菱商事株式会社が日本を代表する総合商社であり続ける所以とは?

三菱商事株式会社は、三菱グループの大手総合商社 上場企業

三菱商事株式会社は、三菱グループの大手総合商社です。日本に広く知られる5大商社の一つで、東京証券取引所第1部、名古屋証券取引所第1部、ロンドン証券取引所に上場しています。

日本初の株式会社とも言われている坂本龍馬の海援隊は、後藤象二郎を経て、岩崎弥太郎の手によって九十九商会となりましたが、三菱商事株式会社はその流れを汲んでいる非常に長い歴史のある企業です。同じ総合商社の「伊藤忠商事」「丸紅」「三井物産」「住友商事」と並んで、日本の「五大商社」などとも呼ばれていますね。本記事では、そんな日本を代表する企業でもある三菱商事株式会社の企業情報や事業内容についてまとめました。

三菱商事株式会社ってどんな企業?

三菱商事株式会社 企業情報
会社名 三菱商事株式会社
創立年月日 1954年7月1日(設立1950年4月1日)
本店所在地 三菱商事ビルディング
〒100-8086
東京都千代田区丸の内二丁目3番1号
※ 登記上の本店所在地丸の内パークビルディング
〒100-8086
東京都千代田区丸の内二丁目6番1号
代表電話番号 03-3210-2121
URL https://www.mitsubishicorp.com/

三菱商事株式会社の創業は1950年4月1日で、当時は光和実業株式会社という商号でした。総合商社・三菱商事が新発足したのはそれから4年後の1954年です。1968年に、初の大型投資となるブルネイでのLNG開発事業への投資決定した事を皮切りに、開発投資型ビジネスのグローバル展開を本格化していきました。

本社は2カ所存在しており、どちらも丸の内という好立地にあります。三菱商事ビルディングの方には「コーポレートスタッフ部門」「天然ガスグループ」「総合素材グループ」「金属資源グループ」が在籍していて、丸の内パークビルディングの方には「監査部」と三菱商事ビルディングに在籍していない他のグループの全てが在籍しています。

三菱商事株式会社の企業理念は?

三菱商事株式会社には、創業以来の社是として「三綱領」を拠り所をしています。この「三綱領」は1920年の三菱第四代社長岩崎小彌太の訓諭をもとに、1934年、旧三菱商事の行動指針として制定されました。その後旧三菱商事は解散しましたが、「三綱領」は現在でも変わらず三菱商事株式会社の経営理念として大切にされています。

所期奉公 処事光明 立業貿易
事業を通じ、物心共に豊かな社会の実現に努力すると同時に、かけがえのない地球環境の維持にも貢献する。 公明正大で品格のある行動を旨とし、活動の公開性、透明性を堅持する。 全世界的、宇宙的視野に立脚した事業展開を図る。

(2001年1月、三菱グループ各社で構成される三菱金曜会にて申し合わされた現代解釈)

引用:三菱商事株式会社 公式サイト 企業理念

三菱商事株式会社の事業

三菱商事株式会社の事業

参考:三菱商事株式会社 公式サイト 事業紹介

三菱商事株式会社の事業は大きく分けて10個のグループに分かれます。それぞれの事業はとても幅広く、ひとつのグループをとってもその活躍は多岐に渡るため全てを書ききる事は難しいですが、三菱商事株式会社の事業の中からいくつかピックアップして説明します。

「天然ガスグループ」は環境負荷の低い天然ガス(LNG)の生産や輸送、トレーディング、輸入代行などに携わっています。「総合素材グループ」はニードルコークス、電極、鉄鋼製品、炭素繊維、塩化ビニール、硅砂、セメントなど多岐にわたる素材の販売取引や事業開発、事業投資を行っているグループです。

「石油・化学グループ」は安定したエネルギーや化学素材の供給を目指し、原油、石油製品、LPGや石油化学製品、塩、メタノールなどが関わる商品への取り組みや製造事業の推進を行っています。「金属資源グループ」では、オーストラリア、チリ、ペルー、カナダ、モザンビークなどの国々において金属資源への投資や鉱山開発を行っています。

そのほか、産業機械、船舶・宇宙航空機などに関する取引を行う「産業インフラグループ」、有名な「三菱自動車」の「自動車・モビリティグループ」、食に関わる商品を消費者に届ける事業を展開する「食品産業グループ」、電動化車両などに利用されるリチウムイオン電池や地球温暖化対策に欠かせない再生可能エネルギーに関する事業を行っている「電力ソリューショングループ」、最後にこれら全ての事業で培ってきた知見を活かして社会・環境のニーズを捉え、国内外での都市開発を行う「複合都市開発グループ」があります。

こうして少し掻い摘んで見ただけでも、三菱商事株式会社が私たちの生活と切り離すことが出来ないほど社会に大きく貢献している企業だと言う事がすぐにわかりますね。

社会福祉に積極投資を行う三菱商事株式会社

2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災。当時は地震による被害に重ねて原発事故の不安も大きく拡がる中、三菱商事株式会社は同年4月12日に震災の復興支援として4年間で100億円を拠出すると発表しています。

全社を挙げて支援する体制を築き、一企業でとても大規模な支援を手がけました。基本的には会社の資金とはいえ、当時の役員が役員賞与の1~3割を義援金として拠出。社員も交代で仙台市に派遣され、ボランティアとして被災者の支援を行いました。

これは、数多くの社員が「被災地で復興の手伝いをしたい」と声を上げたために実現した活動で、グループ全体の社員から有志の約4900名もの社員が参加しています。三菱商事株式会社の社員たちが現在まで行ったボランティア活動の記録は「ボランティア活動レポート」として、公式サイトにて月ごとにまとめ、報告されています。

参考:三菱商事株式会社 公式サイト 東日本大震災復興支援活動

参考:日本経済新聞 三菱商事、震災支援へ100億円拠出 社員ボランティアも

その他にも社員が自発的に行っている活動はたくさん!

三菱商事株式会社は先ほど紹介した災害支援以外にも、3つの軸に沿った活動を自発的かつ継続的に取り組む事を重視しています。

この「3つの軸」とは、障がい者スポーツ支援や博物館・美術館プログラムなどの「インクルーシブ社会の実現」、三菱商事留学生交流会やMC International Scholarshipなどの「次世代の育成・自立」、そして熱帯林再生プロジェクトやサンゴ礁保全プロジェクトなどの「環境の保全」です。

三菱商事が世界中でおこなっている社会貢献活動

引用:三菱商事株式会社 公式サイト MC GLOBAL ACTION

こちらの画像は、三菱商事株式会社が中心となっている社会貢献活動を紹介するページに掲載されている世界地図です。この地図だけ見ても、三菱商事株式会社が世界各国で社会貢献活動に携わっている事がよくわかります。

三菱商事株式会社の口コミ

実力次第では20代で活躍も可能
社会人2年目くらいから実践での業務を任された。若手の社員にも経営者目線で物事を見られるよう訓練をさせてもらえる。大きい会社なので他の部署などから興味深い専門知識を得られる環境で、自分のスキルアップになった。

三菱商事株式会社と言えば日本有数の大企業。それでも、実力次第では若い社員にも仕事を任せてもらえる場合もあるようです。海外の拠点を多く持っているため、海外の現地法人で働く機会もあるとのことです。

プライドを持って働く人も多い
財閥系であり、日本を代表する企業だからかもしれないが愛社精神が強い傾向にある。社員の一体感が強いと感じる。職場の雰囲気は個人の自由を尊重してもらえる会社だと思う。仕事もプライベートも充実させている人が多い。

社員のワークライフバランスは昔よりも改善してきているという意見も。長く歴史のある企業だからといって驕る事なく、時代に合わせた働き方を考えてくれるということでしょうか。

優秀な人材が多く在籍している
給料は基本的に毎年一定の昇給が見込める。20代のうちは日本の他の企業に比べたら年収はかなり高いと思う。優秀な人材も多いので、その中で競争していかなくてはいけない環境が合うなら長く働けるんじゃないかと思う。

大企業という事もあり、年収の高さは他の日本企業に比べても高いと考えている口コミが多くありました。年収は賞与の割合が大きいという口コミもあります。ビル内のカフェや社員食堂をはじめとした福利厚生の面も申し分ないという意見が多く目立ちました。

まとめ|三菱商事株式会社は日本を代表する総合商社!社会福祉にも積極的

三菱商事株式会社は、長く培ってきた歴史のある大企業です。優秀な人材も多く集まっており、愛社精神やプライドを持って仕事をしている社員も多いようです。平均勤続年数も2018年のデータでは18.4年とかなり長く、年収にも不満のない社員がほとんどです。

そんな三菱商事株式会社は創業以来の社是である「三綱領」を大切にし、健全な事業活動を推進しています。この企業文化は事業だけでなく、豊かな社会の実現全般にも向けられており、

「企業は社会の一員として社会貢献事業を積極的に行うべきで、そのための経費は企業が社会で存続するための社会的経費(ソーシャルコスト)として、利益を得る前に負担しなければならない」
引用:三菱商事株式会社 公式サイト 社会貢献活動

との認識のもと積極的な社会貢献を行ってきた事、そういった活動を自発的に行える人材を育成し続けてきた事も日本を代表する企業であり続けられる所以なのではないでしょうか。

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